全能の神による創造
[3]天と地の創造・俯瞰
(1)天と地の創造
初めに、神が天と地を創造した(創世記1章1節)
聖書の冒頭のこの大宣言は聖書の要約ではないが、このことから全てが始まり、全てがこのことに帰結すると宣言している重厚な一節である。
創造の最初に、まず一切のものを入れる入れ物大宇宙を用意なさった。そして、地に住む入れ物である地を創造されて、全体の枠組みが出来上がったのである。つまり全てがこの中に包含されるのである。
(2)地球の整備:人を住まわせるために
さて、聖書は次に、地球が順序正しく整備されたことを記載している。地球をどのような目的に従って整備なさったのか。それは、地上に人を住まわせるために、その目的に適合するように地球を整備なさったのである。
葉が青々と茂り、花が咲き、実が付いている成熟した植物を地上に備えられて、その次に太陽、月を初めとした天体を宇宙空間に創造して、地球を取り囲む環境を完全に整えられたのである。光はすでに創造されていたことを念のために付け加えておく。
次いで、神は地上にいのちを創造された。水に住む生き物、空を住処とする生き物を創造された後に、野の生き物、そして人と親しく接する家畜を創造し、全準備を完了された。
(3)人の創造 創造の完成
準備万端調った地上に、創造の目的である人をご自身の御姿を映した成人男女として創造された。地を取り囲む環境も、また地上に創造された万物も、人も含めて全て成熟した姿、完成品、完璧なものとして創造されたのである。
こうして、環境も又動物も人も、それぞれの存在は弱く小さなものであり、相互に支え合ってこそ平穏無事に維持されるように創造されたのである。それは創造なさった全能の主が、全てを護り、統率しておられるという前提の下に平和で安全な全宇宙であり、地球であるということを意味している。
神はお造りになったすべてのものを見られた。見よ。それは非常に良かった。こうして、天と地とそのすべての万象が完成された。神は第七日目を祝福し、この日を聖であるとされた(創世記1章31節~2章3節)。
創造の完成は創世記1章31節から2章3節までに、簡潔・明解にまとめられている。